桜山八幡宮

   桜山八幡宮の祭、いわゆる「八幡祭」は、稔りの秋を目前にした豊作祈願の祭、
あるいは収穫感謝の祭といわれてきた。世に云う「農耕祭」である。
この農耕祭としての見方のほかに、八幡祭には「町民祭」としての傾向が濃厚である。
城下町の整備拡大が進み、経済が発展してくると、豪商の発生を見たほか町民の民力が
高まり、屋台を中心とした祭への投資が積極的に行われ、農耕の祭と同時に町民の
祭として発展してきた。
また、八幡祭には別にもう一つの特色がある。それは例祭には金森国主より奉行(ぶぎょう)
正副二名が特派され神事祭事を見守られたことである。いわゆる「奉行祭」で、
これは桜山八幡宮に限られたことであった。この奉行祭の祭式は、
飛騨が幕府の直轄となってからも続けられ、祭日には代官所が休庁となり、
ご神幸の行列渡御の折は、郡代自ら幣帛(へいはく)を捧げて御神輿前に
参進し参拝せられたという。これは他社に類例のない桜山八幡宮のみの格調高い祭で
あったことがうかがわれる。


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